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"http://www.oasis-open.org/docbook/xml/4.3/docbookx.dtd">
<book id="gnomeja-guide" lang="ja">
<bookinfo>
<title>GNOME 日本語翻訳チーム参加者ガイド</title>
<abstract>
<para>この文書では、GNOME 日本語翻訳チームへ参加する方法および参加者がどのような作業を行うかについて解説します。</para>
</abstract>
<authorgroup>
<author role="family-given">
<surname>赤星</surname><firstname>柔充</firstname>
<email>yasumichi@vinelinux.org</email>
</author>
<author role="family-given">
<surname>松澤</surname><firstname>二郎</firstname>
<email>jmatsuzawa@src.gnome.org</email>
</author>
<author role="family-given">
<surname>草野</surname><firstname>貴之</firstname>
</author>
<othercredit role="family-given">
<surname>山本</surname><firstname>宗宏</firstname>
<affiliation><orgname><ulink url="http://vinelinux.org/projectvine.html">Project Vine</ulink></orgname></affiliation>
<contrib>PDF 化に必要なファイルの提供および Makefile の修正</contrib>
</othercredit>
</authorgroup>
<copyright>
<year>2011</year>
<holder>日本 GNOME ユーザー会</holder>
</copyright>
<legalnotice>
<title>ライセンス</title>
<para><mediaobject><imageobject><imagedata fileref="http://i.creativecommons.org/l/by-sa/2.1/jp/88x31.png" /></imageobject></mediaobject></para>
<para>この 作品 は <ulink url="http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.1/jp/">クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 2.1 日本 ライセンス</ulink>の下に提供されています。</para>
</legalnotice>
</bookinfo>
<preface id="joinus">
<title>GNOME 日本語翻訳チームへご協力ください</title>
<para>私たち GNOME 日本語翻訳チームは、GNOME 公式の翻訳プロジェクトとして GNOME の日本語化を行っています。日本語環境を改善し、デスクトップをもっと使いやすくする。わかりやすい日本語のドキュメントをもっと充実させる。そのために日々活動しております。しかしながら、足りていないものがあります。ユーザーの皆さんの声です。実際のユーザーの声をGNOME に反映させることで、GNOME はもっと良いものになります。私たちはあなたの声を求めています。自分の使う環境を自分の手でより良くしたいと思う方がいれば、ぜひ私たちにご協力ください。みなさんの声が大きな力となります。</para>
<para>英語能力や翻訳スキルは必ずしも必要ではありません。たとえば、何かのアプリケーションを使ってみて、そのメッセージやヘルプの分かりづらい点などをご指摘くださるだけでも十分です。あるいはアプリケーションの実際の操作と対応する日本語の表現に相違が無いかのチェックなどもありがたいものです。そういった作業は翻訳品質の向上にとってなくてはならないものです。さらに実際の翻訳をやってみたいという方のご協力は大歓迎です。</para>
</preface>
<chapter id="roles">
<title>GNOME 日本語翻訳チームへの参加形態</title>
<sect1 id="users">
<title>協力ユーザー</title>
<para>協力ユーザーとは、GNOME デスクトップ、アプリケーションおよびドキュメントの翻訳改善に貢献するユーザーのことです。翻訳の間違いやわかりづらい日本語など、気づいたことや気になったことがあれば、ぜひお知らせください。いただいた情報をもとに、必要に応じて翻訳チームが対処します。単語ひとつだけに関する指摘など、些細に思われるものでも歓迎します。</para>
<para>お知らせいただきたい情報としては、たとえば以下のようなものがあります。</para>
<itemizedlist>
<listitem><para>誤字・脱字・誤訳・未訳を見つけた</para></listitem>
<listitem><para>ソフトウェアのメッセージがわかりづらい、使いにくい</para></listitem>
<listitem><para>ドキュメントやヘルプの文章がわかりづらい、読みにくい</para></listitem>
<listitem><para>日本語化してほしいソフトウェアやドキュメントがある</para></listitem>
<listitem><para>その他、翻訳の改善提案などなど</para></listitem>
</itemizedlist>
<para>協力ユーザーとして参加するには、翻訳チームのメーリングリストを購読して、そちらにご報告ください。購読の方法は、<xref linkend="list"/> を参照してください。</para>
</sect1>
<sect1 id="translators">
<title>翻訳者</title>
<para>翻訳者は、文字通りユーザーインターフェースやドキュメントの翻訳を行う翻訳チームの主要なメンバーです。余力があれば、他の翻訳者の翻訳内容を確認し、コメントする場合もあります。</para>
<para>翻訳者の具体的な作業手順は、<xref linkend="workflow" />にて解説します。</para>
<para>翻訳者として参加するには、翻訳チームのメーリングリストの購読および <ulink url="http://l10n.gnome.org/">Damned Lies</ulink> (GNOME 翻訳管理システム) へのアカウント登録が必要です。詳細は、<xref linkend="preparation" />を参照してください。</para>
</sect1>
<sect1 id="reviewers">
<title>査読者</title>
<para>査読者は、翻訳者がアップロードした翻訳を査読し、必要により校正を行い、翻訳の状態を「コミット待ち」に変更し、コミッターにコミット可能であることを伝えます。</para>
<para>査読者は、<ulink url="http://l10n.gnome.org/">Damned Lies</ulink> で翻訳者として登録されているメンバーの中から、コーディネーターが選出します。</para>
</sect1>
<sect1 id="committers">
<title>コミッター</title>
<para>コミッターは、リリースされる GNOME の翻訳に対し変更を加える権限を有します。査読者により「コミット待ち」状態に変更された翻訳を「リポジトリへ送る」(コミットする)ことができます。</para>
<para>コミットが無事に完了したら、「コミットしたことを通知」します。すると、新たな提案を受け付けるための「アクションをアーカイブする」も同時に実行されます。</para>
<para>コミッターは、<ulink url="http://l10n.gnome.org/">Damned Lies</ulink> で翻訳者として登録されているメンバーの中から、コーディネーターが選出します。</para>
<para>GNOME の翻訳コミット権の取得方法については <ulink url="http://live.gnome.org/TranslationProject/RequestingAnAccount">Requesting a Git account</ulink> にまとめられています。また、<ulink url="http://live.gnome.org/TranslationProject/AccountResponsibilities">Translator Account Responsibilities</ulink> なども必読です。</para>
</sect1>
<sect1 id="coordinator">
<title>コーディネーター</title>
<para>コーディネーターは、日本語翻訳チームのまとめ役です。GNOME における日本語など、担当する言語のサポートが継続されるよう責任を負います。<ulink url="http://live.gnome.org/TranslationProject/StartingATeam">Starting Team</ulink> や <ulink url="http://live.gnome.org/TranslationProject/TeamCoordinatorResponsibilities">Team Coordinator Responsibilities</ulink> は必読で、そこに書かれている要件を守らなくてはなりません。</para>
<para>コーディネーターは必ずしもコミッターとしてコミット権を持っている必要はありませんが、現在の日本語チームではコーディネーターがコミッターも兼ねています。</para>
<para>日本語翻訳チームでの活動について困ったことなどがあれば、コーディネーターに相談してください。</para>
</sect1>
</chapter>
<chapter id="preparation">
<title>参加の準備</title>
<sect1 id="list">
<title>メーリングリストの購読</title>
<para>GNOME 日本語翻訳に関する情報共有を目的としてメーリングリストを用意しています。</para>
<para>メーリングリストへの参加手続は、<ulink url="http://mail.gnome.gr.jp/mailman/listinfo/gnome-translation">Gnome-translation -- 翻訳作業者向け</ulink>というページで始めます。</para>
<procedure>
<title>メーリングリストの購読手順</title>
<step>
<para>「Gnome-translation の購読」にある入会フォームに必要事項を入力し、<guibutton>入会を申し込む</guibutton>を押してください。</para>
<itemizedlist>
<listitem><para>「メールアドレス」は唯一の必須入力項目です。確実にメールを受信できるように正しいメールアドレスを入力してください。</para></listitem>
<listitem><para>「名前」は省略可能です。ここで指定した名前は、メーリングリストの設定を変更する画面などで利用されます。</para></listitem>
<listitem><para>「パスワード」も省略可能です。省略した場合は、自動でパスワードが設定されメールで通知されます。入力した場合は、「確認のため同じパスワードを再入力:」という欄にも同じパスワードを入力してください。</para></listitem>
<listitem><para>「表示に使う言語」は、自動的に「日本語」に設定されます。変更はできません。</para></listitem>
<listitem><para>「リストのメールを毎日1本にまとめて送りますか?」に対し、デフォルトの「いいえ」を選択した場合、メーリングリストへの投稿がある度に一通ずつメールが送られて来ます。「はい」を選択した場合は、その日の投稿が一通のメールにまとめられて送られて来ます。</para></listitem>
</itemizedlist>
</step>
<step>
<para>「Gnome-translation 入会手続きの結果」というページが表示されます。ここにも書かれていますが、申請内容確認のために「gnome-translation-request@gnome.gr.jp」というアドレスから「confirm」で始まる件名でメールが送られて来ます。メールにも書かれていますが、ほとんどの場合、単にそのメールに返信を行うだけで入会の手続をすすめることができます。</para>
</step>
<step>
<para>「"Gnome-translation" メーリングリストへようこそ」というようなメールが届けば、入会手続完了です。</para>
</step>
</procedure>
<important>
<title>メーリングリストのアドレスについて</title>
<para>メーリングリストへ投稿を行う場合は、「gnome-translation@gnome.gr.jp」を宛先としてください。</para>
</important>
<para>どのようにメールを書けば良いか、メーリングリストの雰囲気を知りたいなど過去のメールを確認したい場合、<ulink url="http://mail.gnome.gr.jp/ml/gnome-translation">Gnome-translation 保存書庫</ulink>で過去のメールを参照することが可能です。</para>
</sect1>
<sect1 id="damned-lies">
<title>Damned Lies へのアカウント登録</title>
<para><ulink url="http://l10n.gnome.org/">Damned Lies</ulink> という、GNOME の翻訳作業を管理するサイトがあり、そこが私たちの活動拠点になります。このサイトでは、GNOME アプリケーションの翻訳状況の確認、翻訳の予約・アップロードなどが行えます。<xref linkend="workflow" />で示す作業を行うには、アカウントの登録が必要です。</para>
<procedure>
<title>Damned Lies へのアカウント登録手順</title>
<step><para><ulink url="http://l10n.gnome.org/register/">アカウント登録</ulink>のページを開きます。</para></step>
<step>
<para>Damned Lies で利用したいユーザーIDを入力してください。(入力必須)</para>
<para>英字、数字、アンダースコア(_)、およびハイフン(-)のみが使えます。</para>
</step>
<step><para>メールアドレスを入力してください。(入力必須)</para></step>
<step>
<para>希望する認証方法に応じ、必要事項を入力します。</para>
<itemizedlist>
<listitem><para>OpenID を利用する場合、<guilabel>OpenID</guilabel> の入力欄に OpenID URL を入力してください。</para></listitem>
<listitem>
<para>このサイト独自のパスワードを利用する場合は、<guilabel>パスワード</guilabel>および<guilabel>パスワードの確認</guilabel>の欄に同じパスワードを入力してください。</para>
<para>パスワードは、少なくとも7文字でなければなりません。</para>
</listitem>
</itemizedlist>
</step>
<step><para>前項の選択に応じ、<guibutton>OpenIDで登録</guibutton>か<guibutton>パスワードで登録</guibutton>というボタンを押してください。</para></step>
<step><para>入力内容に問題があった場合は、どの欄に問題があったのか表示されるので再度やりなおしてください。</para></step>
<step><para>登録に成功すると先ほど入力したメールアドレス宛にアカウントを有効にするためのメールが送信されます。メールに書かれた説明に従ってください。</para></step>
</procedure>
<para>アカウントの登録が完了したら、ログインして日本語翻訳チームに参加してください。</para>
<procedure>
<title>日本語翻訳チームへの参加手順</title>
<step><para><ulink url="http://l10n.gnome.org/login/">ログイン</ulink>のページからログインしてください。</para></step>
<step>
<para>まだ、チームに参加していない場合は、『あなたはまだどの翻訳チームにも参加していません。あなたのプロフィールから参加できます。』という案内がでます。</para>
<para>『あなたのプロフィール』というリンクにアクセスしてください。</para>
</step>
<step><para>『以下のチームに「翻訳者」として参加したい』という所にあるリストから『Japanese』を選択して<guibutton>参加</guibutton>というボタンをクリックしてください。</para></step>
</procedure>
<para>以上で手続は完了です。ようこそ、<ulink url="http://l10n.gnome.org/teams/ja/">GNOME 日本語翻訳チーム</ulink>へ!</para>
</sect1>
</chapter>
<chapter id="workflow">
<title>翻訳作業の流れ</title>
<para>ここでは、翻訳作業にかかわる一連の作業手順を説明します。</para>
<para>下の図は、モジュールごとの翻訳プロセスにおける状態遷移とアクションの説明です。丸が状態を表し、矢印で示されるアクションにより、状態が遷移します。</para>
<figure>
<title>翻訳作業の流れ</title>
<screenshot>
<mediaobject>
<imageobject>
<imagedata fileref="figures/workflow-translation.png" format="PNG"/>
</imageobject>
<textobject>
<phrase>翻訳作業の流れ</phrase>
</textobject>
</mediaobject>
</screenshot>
</figure>
<sect1 id="status">
<title>翻訳状況の確認</title>
<para>実際に翻訳作業に着手するまえに、まず日本語の翻訳状況を確認します。たとえば、翻訳したいアプリケーションを誰か他の人が担当していないか、未翻訳が残っているアプリケーションはどれか、などの確認を行います。</para>
<para><ulink url="http://l10n.gnome.org/teams/ja/">GNOME 日本語翻訳チーム</ulink>のページをご覧ください。ページ中段の「<guilabel>日本語 (ja)</guilabel>」という見出しの下に、日本語の翻訳状況の概要をまとめた表があります。リリースセットごとにユーザーインターフェースおよびドキュメントの翻訳の進捗状況を確認することができます。パーセント表記の数字は翻訳の達成率です。</para>
<figure>
<title>翻訳状況の概要</title>
<screenshot>
<mediaobject>
<imageobject>
<imagedata fileref="figures/status-overview.png" format="PNG"/>
</imageobject>
<textobject>
<phrase>翻訳状況の概要</phrase>
</textobject>
</mediaobject>
</screenshot>
</figure>
<variablelist>
<varlistentry>
<term>リリース(セット)</term>
<listitem>
<para>リリースセットとは、各アプリケーションやライブラリ (モジュールと呼びます) を、その性質に応じてまとめたものです。「<guilabel>開発版</guilabel>」や「<guilabel>安定版</guilabel>」、「<guilabel>追加の GNOME アプリケーション</guilabel>」などのカテゴリーがあります。各モジュールはいずれかのリリースセットに含まれます。</para>
</listitem>
</varlistentry>
<varlistentry>
<term>ユーザーインターフェース</term>
<listitem>
<para>ユーザーインターフェースとは、アプリケーションなどのプログラムを実行したときに表示されるメッセージのことです。</para>
</listitem>
</varlistentry>
<varlistentry>
<term>ドキュメント</term>
<listitem>
<para>ドキュメントとは、モジュール付属のマニュアル文書のことです。</para>
</listitem>
</varlistentry>
</variablelist>
<procedure>
<title>翻訳状況の確認手順</title>
<para>一例として開発版モジュールのユーザーインターフェースの確認手順について述べます。</para>
<step>
<para>翻訳状況の表から、開発版ユーザーインターフェースの進捗状況のリンクをクリックしてください。モジュールごとの翻訳状況の一覧が表示されます。</para>
</step>
<step>
<para>「<guilabel>状態</guilabel>」の列を確認してください。</para>
<para>空欄になっているモジュールもあれば、「<guilabel>翻訳中</guilabel>」や「<guilabel>修正待ち</guilabel>」などの状態が記されているものもあります。空欄の場合は、現時点で誰もそのモジュールの翻訳作業を担当していません。状態が設定されているものは、誰かしらが翻訳作業に関わっていることを意味しています。</para>
</step>
<step>
<para>モジュール名のリンクをクリックしてください。該当モジュールの詳細ページが表示されます。</para>
</step>
</procedure>
<para>状況の確認をしたいモジュールがはっきりとわかっている場合は、リリースセットに関係なくモジュール名から直接状況を確認することができます。
</para>
<procedure>
<title>モジュール名からの状況確認手順</title>
<step>
<para><ulink url="http://l10n.gnome.org/">Damned Lies</ulink> のトップページ上部の「<guilabel>モジュール</guilabel>」タブをクリックしてください。モジュール名の一覧が表示されます。</para>
</step>
<step>
<para>対象のモジュールをクリックしてください。</para>
</step>
<step>
<para><guilabel>日本語 (ja)</guilabel>をクリックしてください。該当モジュールのページが表示されます。</para>
</step>
</procedure>
</sect1>
<sect1 id="reserve">
<title>翻訳の予約</title>
<para>翻訳状況の確認が済み、翻訳したいモジュールが決まれば、次に行うことは翻訳の予約です。</para>
<para>翻訳の予約によって、そのモジュールの翻訳に着手することを明示することができます。予約済みのモジュールにたいしては、翻訳チームの他のメンバーが予約をすることはできません。これにより、翻訳者間で作業の競合、重複を防ぐことができます。</para>
<procedure>
<title>翻訳の予約手順</title>
<step>
<para>該当モジュールのページに移動してください。</para>
</step>
<step>
<para>「<guilabel>新しいアクション</guilabel>」ブロック中の<guilabel>アクション</guilabel>欄で「<guilabel>翻訳を予約</guilabel>」を選択してください。</para>
</step>
<step>
<para>伝達事項などがあれば、<guilabel>コメント</guilabel>欄に入力してください。<guilabel>コメント</guilabel>欄はフリーフォーマットです。</para>
</step>
<step>
<para><guibutton>送信</guibutton>ボタンをクリックしてください。</para>
</step>
</procedure>
<figure>
<title>翻訳の予約</title>
<screenshot>
<mediaobject>
<imageobject>
<imagedata fileref="figures/reserve.png" format="PNG"/>
</imageobject>
<textobject>
<phrase>翻訳の予約</phrase>
</textobject>
</mediaobject>
</screenshot>
</figure>
</sect1>
<sect1 id="translation">
<title>翻訳</title>
<sect2>
<title>作業概要</title>
<para>翻訳の予約が済めば、いよいよ実際の翻訳作業に入ります。</para>
<para>GNOME の翻訳は、PO ファイルという翻訳データのソースファイルを編集して作業を進めます。PO ファイルの中身は、一連の翻訳対象メッセージと各メッセージに対応する翻訳文とで構成されています。日本語の翻訳文を PO ファイルに記述していくのが、翻訳作業のメインになります。PO ファイルの編集方法については、<xref linkend="how-to-edit" /> を参照してください。</para>
<para>ドキュメント翻訳の場合は、アプリケーションの翻訳済み画面イメージが必要になることがあります。詳細については <xref linkend="translate-figures" /> を参照してください。</para>
<procedure>
<title>翻訳の手順</title>
<step>
<para>該当モジュールのページから、編集対象になる PO ファイルをダウンロードしてください。</para>
<para>翻訳率のラベルの左にあるダウンロード用のアイコンをクリックしてダウンロードできます。</para>
<figure>
<title>ダウンロード用のアイコン</title>
<screenshot>
<mediaobject>
<imageobject>
<imagedata fileref="figures/download-icon.png" format="PNG"/>
</imageobject>
<textobject>
<phrase>ダウンロード用のアイコン</phrase>
</textobject>
</mediaobject>
</screenshot>
</figure>
</step>
<step>
<para>PO ファイルを編集します。</para>
<para>PO ファイルはテキストデータなので、<application>gedit</application> などお好みのテキストエディターだけで作業することができます。詳細は、<xref linkend="how-to-edit" /> を参照してください。</para>
</step>
<step>
<para>編集した PO ファイルのフォーマットチェックを行います。</para>
<para>PO ファイルに形式的な誤りがないかチェックします。このチェックは、あくまで機械的なものであり、翻訳内容の妥当性判断を行うものではありません。</para>
<substeps>
<step>
<para><application>GNOME 端末</application> (gnome-terminal) を起動してください。</para>
</step>
<step>
<para>次のコマンドを実行してください。<prompt>$ </prompt><command>msgfmt -co /dev/null /PATH/TO/PO-FILE</command></para>
<para><quote>/PATH/TO/PO-FILE</quote> の部分は、編集した PO ファイルのパスに置き換えてください。</para>
</step>
<step>
<para>エラーが検出されれば、修正してください。</para>
</step>
</substeps>
<tip>
<para><application>msgfmt</application> コマンドは、多くのディストリビューションで gettext パッケージにて提供されています。<application>msgfmt</application> がインストールされていない場合は、お使いのディストリビューションの該当するパッケージをインストールしてください。</para>
</tip>
</step>
</procedure>
<tip>
<title>作業上のアドバイス</title>
<itemizedlist>
<listitem><para><ulink url="http://www.gnome.gr.jp/l10n/trans-terms.html">対訳表</ulink>を適宜参照してください。</para></listitem>
<listitem><para>訳語に迷ったりした場合は、メーリングリストなどで他の翻訳メンバーに遠慮無く相談してください。</para></listitem>
<listitem><para>PO ファイルに含まれるすべてのメッセージを翻訳する必要はありません。1 メッセージだけの翻訳でもけっこうです。</para></listitem>
<listitem><para>プログラムを実際に動作させて、<emphasis>ユーザー目線</emphasis>で翻訳の妥当性を確認してください。プログラムのビルドには <ulink url="http://developer.gnome.org/jhbuild/stable/"><application>JHBuild</application></ulink> などのビルドツールが利用できます。</para></listitem>
</itemizedlist>
</tip>
</sect2>
<sect2 id="how-to-edit">
<title>PO ファイルの編集方法</title>
<para>翻訳者が編集する PO ファイルについて説明します。PO ファイルは、一連の翻訳対象メッセージと各メッセージに対応する翻訳文とで構成されるテキストファイルで、翻訳情報を保持するファイルです。翻訳者はこのファイルを編集し、翻訳情報を追加、修正することで翻訳を進めます。</para>
<para>
実際に PO ファイルの中身の一部をサンプルとして見てみましょう。
<example>
<title>翻訳済みの例</title>
<programlisting><![CDATA[
msgid "Open Files"
msgstr "ファイルを開く"]]></programlisting>
</example>
msgid で始まる行と、その下に msgstr で始まる行があります。msgid の直後には二重引用符で括った英語が見え、msgstr の直後には二重引用符で括った日本語が見えます。msgid の英語が、翻訳対象のオリジナルのメッセージであり、msgstr の日本語は、オリジナルメッセージに対応する日本語訳となります。msgid と msgstr のペアを 1 つの単位として、PO ファイルには、1 つ以上のペアが並べられています。また <quote>#</quote> で始まる行はコメントとして扱われますが、一部特殊な用途のコメントもあります。
</para>
<para>
次の例のように msgstr の二重引用符の中が空になっている場合は、そのメッセージがまだ翻訳されていないということです。
<example>
<title>未翻訳の例</title>
<programlisting><![CDATA[
msgid "Open Files"
msgstr ""]]></programlisting>
</example>
この msgstr の部分に翻訳文を埋めていくことが、翻訳者の仕事になります。お好みのテキストエディターを使って、翻訳済みの例のように訳語を記入してください。
</para>
<para>
翻訳済みのメッセージでも、原文が更新されたりした場合、その訳語は古いものとして使えなくなります。そうしたメッセージには fuzzy というフラグが付与され、無効な翻訳とみなされます。
<example>
<title>fuzzy の例</title>
<programlisting><![CDATA[
#, fuzzy
#| msgid "Open"
msgid "Open Files"
msgstr "開く"]]></programlisting>
</example>
上の例のように、無効となった翻訳済みメッセージには <quote>#, fuzzy</quote> という特殊なコメントが付与されます。さらに更新前の原文が <quote>#| msgid "Open"</quote> として、更新後の原文が <quote>msgid "Open Files"</quote> として記載されています。既存の訳語が再利用できるか、または修正する必要があるかを判断してください。適切な訳語が決まれば、<quote>#, fuzzy</quote> と <quote>#| msgid "Open"</quote> の行を削除してください。
</para>
<tip>
<title>PO ファイル編集上の注意</title>
<para>PO ファイルを編集する際の注意事項について、いくつか主要なものを紹介します。</para>
<itemizedlist>
<listitem>
<para>アクセラレーターキー</para>
<para>
<example>
<title>アクセラレーターキーの翻訳例</title>
<programlisting><![CDATA[
msgid "_View"
msgstr "表示(_V)"]]></programlisting>
</example>
msgid をご覧ください。 この <quote>_V</quote> のようにアルファベットの前に英語表記にそぐわない形でアンダースコアが配置されているメッセージが存在します。これは <quote>V</quote> がアクセラレーターキーとして機能することを示しています。英語版でも日本語版でも、同じアプリケーションではアクセラレターキーは同じように動作する必要があるので、日本語訳にも <quote>_V</quote> を付与する必要があります。日本語訳にアクセラレーターキーを付与する場合は、上記の <quote>表示(_V)</quote> のように、アンダースコアと該当のアルファベットの大文字を半角丸括弧で括った文字列を、語句の末尾に配置します。アクセラレーターキーに大文字小文字の区別はありませんが、日本語訳では原則として大文字アルファベットを使用してください。原文のキーが小文字であっても、日本語では大文字で記述します。
</para>
<variablelist>
<varlistentry>
<term>アクセラレーターキー</term>
<listitem>
<para>アクセラレーターキーとは、一般に <keycap>Alt</keycap> キーとともにそのキーを押すことで、特定のメニューやテキストエントリーなどにフォーカスを移すといった、ショートカット機能を提供するものです。たとえば <application>gedit</application> を開いた状態で <keycombo><keycap>Alt</keycap><keycap>v</keycap></keycombo> を押すと、表示メニューが開かれます。</para>
</listitem>
</varlistentry>
</variablelist>
</listitem>
<listitem>
<para>書式指定子</para>
<para>
<example>
<title>書式指定子を含むメッセージの翻訳例</title>
<programlisting><![CDATA[
#. Translators: %s is a URI
#: ../gedit/gedit-window.c:1413
#, c-format
msgid "Open '%s'"
msgstr "'%s' を開きます"]]></programlisting>
</example>
原文に <quote>%s</quote> というフレーズが見えます。これは書式指定子と呼ばれるもので、プログラムの実行時に <quote>%s</quote> が何らかの文字列に変換されてメッセージが出力されます (C 言語をご存知の方なら printf で使用されるもの、と言えばわかりやすいでしょう)。原文と同様に日本語版でも <quote>%s</quote> はプログラムによって使用されるので、<quote>%s</quote> を日本語訳にも残しておく必要があります。上の例の場合は、<quote>%s</quote> が何らかの URI を表す文字列に置き換わることが、翻訳者向けのコメント (<quote>#. Translators: %s is a URI</quote>) から読み取れます。書式指定子の使われ方を考慮しつつ、適切な日本語訳を考えてください。書式指定子には様々な種類があります。訳し方に迷った場合は、メーリングリストなどで相談してください。
</para>
</listitem>
<listitem>
<para>著作権・クレジット表示</para>
<para>
<example>
<title>著作権表示の例</title>
<programlisting><![CDATA[
# Copyright (C) 2007-2012 damned-lies's COPRYRIGHT HOLDER
# This file is distributed under the same license as the damned-lies package.
# Satoru SATOH <ss@gnome.gr.jp>, 2007.
# Takayuki KUSANO <AE5T-KSN@asahi-net.or.jp>, 2009-2011.
# OKANO Takayoshi <kano@na.rim.or.jp>, 2010.
# Jiro Matsuzawa <jmatsuzawa@src.gnome.org>, 2011, 2012.
# Yasumichi Akahoshi <yasumichi@vinelinux.org>, 2011.]]></programlisting>
</example>
PO ファイルの先頭は、著作権表示部分になります。PO を編集したら、既存の記述を参考の上、ここにご自身の情報を追記・更新してください。どう書けばよいかわからない場合は、遠慮なく日本語翻訳チームにご質問ください。
</para>
<para>
<example>
<title>クレジット表示の例</title>
<programlisting><![CDATA[
msgid "translator-credits"
msgstr ""
"Satoru SATOH <ss@gnome.gr.jp>\n"
"草野 貴之 <AE5T-KSN@asahi-net.or.jp>\n"
"OKANO Takayoshi <kano@na.rim.or.jp>\n"
"松澤 二郎 <jmatsuzawa@src.gnome.org>\n"
"赤星 柔充 <yasumichi@vinelinux.org>\n"
"日本GNOMEユーザー会 <http://www.gnome.gr.jp/>"]]></programlisting>
</example>
"translator-credits" や "translator_credits" などの msgid が PO に含まれていることがあります。これは特殊なメッセージで、msgstr には翻訳者のクレジットを記述します。既存の記述例を参考にご自身のクレジットを記述してください。どう書けばよいかわからない場合は、遠慮なく日本語翻訳チームにご質問ください。
</para>
</listitem>
</itemizedlist>
</tip>
</sect2>
</sect1>
<sect1 id="upload">
<title>翻訳のアップロード</title>
<para>PO ファイルを作成したあとは、それを <ulink url="http://l10n.gnome.org/">Damned Lies</ulink> にアップロードします。</para>
<para>アップロードすることで、翻訳チームに向けて翻訳文を提案することになります。アップロードされたファイルは、他の翻訳メンバーなどが参照できます。アップロードした翻訳物がそのままアプリケーションに反映されるわけではないので、お気軽にアップロードしてください。</para>
<important>
<para>翻訳をアップロードすると、自動的に日本語翻訳チームのメーリングリスト宛にその旨の通知が行われます。</para>
</important>
<procedure>
<title>翻訳のアップロード手順</title>
<step>
<para>該当モジュールのページに移動してください。</para>
</step>
<step>
<para>「<guilabel>新しいアクション</guilabel>」ブロック中の<guilabel>アクション</guilabel>欄で「<guilabel>新しい翻訳をアップロード</guilabel>」を選択してください。</para>
</step>
<step>
<para><guilabel>コメント</guilabel>欄に、実施した翻訳作業の概要などを簡潔に記載してください。</para>
</step>
<step>
<para><guilabel>ファイル</guilabel>欄から、アップロードしたいファイルを選択してください。</para>
</step>
<step>
<para><guibutton>送信</guibutton>ボタンをクリックしてください。</para>
</step>
</procedure>
<caution>
<title>アップロード時のエラー</title>
<para>PO ファイルをアップロードするときに、フォーマットエラーのチェックが自動で実施されます。エラーが検出された場合はアップロードできません。エラーメッセージをもとに PO ファイルを修正して、アップロードしなおしてください。エラーの対処方法がわからない場合は、メーリングリストで相談してください。</para>
</caution>
<tip>
<title>複数ファイルのアップロード</title>
<para>ドキュメントの翻訳では、PO ファイルだけでなく画面キャプチャなどの画像ファイルもアップロードすることがあります。複数のファイルをアップロードしたい場合は、それらを tar.gz、または tar.bz2 形式のアーカイブとして 1 ファイルにまとめてアップロードしてください。</para>
</tip>
<note>
<title>「査読待ち」というアクションは廃止されました</title>
<para>以前は、翻訳のアップロード後、「査読待ち」というアクションを選択する必要がありましたが、現在は廃止されています。</para>
</note>
</sect1>
<sect1 id="review">
<title>他のメンバーによる査読</title>
<para>翻訳がアップロードされると、次に査読作業に入ります。査読のことをレビューと呼ぶこともあります。翻訳の品質を確保するために、翻訳物に誤訳や誤字脱字がないか、日本語はわかりやすいか、などのチェックが行われます。</para>
<para>Damned Lies 上の役割として、「翻訳者」と区別される「査読者」がありますが、「査読者」以外にも、査読を行いたい人なら誰でも参加できます。</para>
<procedure>
<title>査読の手順</title>
<para>ここでは、査読者と翻訳実施者と両者の作業について順を追って述べます。</para>
<step>
<para>査読者は、翻訳済状態が通知されたモジュールのページから、最新の POT ファイルとマージされた PO ファイルをダウンロードしてください。</para>
<para>翻訳実施者による「<guilabel>新しい翻訳をアップロード</guilabel>」アクションの欄のリンクからダウンロードできます。下の画面例では、<quote>gnome-shell-master-po-ja-226361.merged.po</quote> のリンクからダウンロードしてください。</para>
<figure>
<title>アップロードされた翻訳 (例)</title>
<screenshot>
<mediaobject>
<imageobject>
<imagedata fileref="figures/action-upload.png" format="PNG"/>
</imageobject>
<textobject>
<phrase>アップロードされた翻訳 (例)</phrase>
</textobject>
</mediaobject>
</screenshot>
</figure>
</step>
<step>
<para>査読者は、翻訳の成果物を査読してください。</para>
<itemizedlist>
<title>主な査読方法</title>
<listitem><para>PO ファイルを使ってビルドしたアプリケーションを実際に使ってみて、翻訳の妥当性を確認する</para></listitem>
<listitem><para>PO ファイルの中身からチェックする</para></listitem>
</itemizedlist>
</step>
<step>
<para>査読者は、翻訳物の問題や改善点また確認事項などがあれば、Damned Lies の該当モジュールのページでコメント登録してください。</para>
<important>
<para>登録したコメント内容は、翻訳実施者および該当モジュールの各コメント登録者宛てに自動でメール通知されます。メーリングリストには通知されません。</para>
</important>
</step>
<step>
<para>翻訳実施者は、査読者からのコメントにたいする返事を、同じく該当モジュールのページでコメント登録してください。</para>
</step>
<step>
<para>上記 2 つの、査読者と翻訳実施者とによるコメント登録ステップは、双方の合意が得られるまでくり返し行います。</para>
</step>
<step>
<para>翻訳実施者は、査読者からの指摘を基に、必要に応じて PO ファイルを修正します。</para>
<para>「翻訳作業の流れ」の <xref linkend="reserve" /> からの手順を再度実施してください。修正自体は、アップロード済みの PO ファイルにたいして行ってください。</para>
</step>
<step>
<para>アップロードした翻訳にたいして査読者から合意が得られれば、査読はひとまず完了です。</para>
</step>
</procedure>
<important>
<title>査読手続き上の留意事項</title>
<itemizedlist>
<listitem>
<para>査読コメントのやりとりは、Damned Lies 上で行ってください。Damned Lies のアカウントが必要になるので、アカウント登録していない場合は登録してください。登録方法については、<xref linkend="damned-lies" /> を参照してください。</para>
</listitem>
<listitem>
<para>査読が十分になされていないと思われる場合は、メーリングリストなどで追加の査読者を募集してください。その場合も査読コメント自体は Damned Lies 上で行う必要があります。</para>
</listitem>
<listitem>
<para>査読者は、特に指摘事項がない場合でも、査読を実施した旨コメント登録するようにしてください。その時点で特に問題が見つかっていないことが明確になります。</para>
</listitem>
<listitem>
<para>査読者と翻訳実施者との間で意見が折り合わず、議論が平行線を辿る場合は、コーディネーターを中心に第三者が取りまとめることになります。必要に応じてメーリングリストなどで仲裁を呼びかけてください。</para>
</listitem>
</itemizedlist>
</important>
</sect1>
<sect1 id="commit">
<title>コミッターによるコミット</title>
<para>査読を経て一定の品質が確保できたと判断される翻訳が、GNOME 公式の配布物に反映されることになります。作成された PO ファイルを、コミッターあるいはその権限を持つ人が、GNOME のリポジトリへコミットすることで、翻訳が反映されます。</para>
<para>コミットされた翻訳も、誤訳の発見や訳語の改善などの理由で修正が必要になることがあります。その場合も、修正版のコミットまで一連の翻訳作業を経ることになります。最終的にコミットされた翻訳が、GNOME のプロダクトとしてリリースされ、ユーザーの目に触れるようになります。</para>
<procedure>
<step>
<para>コミッターは、提出された PO ファイルをリポジトリへコミットします。</para>
</step>
<step>
<para>コミッターは、コミットしたことを翻訳チームにたいして通知します。</para>
</step>
</procedure>
</sect1>
</chapter>
<appendix id="technology">
<title>翻訳を支える技術</title>
<sect1 id="gettext">
<title>インターフェースの翻訳を支える gettext</title>
</sect1>
<sect1 id="gnome-doc-utils">
<title>ドキュメントの翻訳を支える gnome-doc-utils</title>
</sect1>
</appendix>
<appendix id="translate-figures">
<title>ドキュメントで使用されている画像の翻訳について</title>
<para>ユーザーの理解を助けるため、多くのドキュメントでアプリケーションのスクリーンショットやアイコンなどの画像を使用しています。当然のことながら、我々が翻訳対象とするドキュメントで使われているスクリーンショットは、翻訳されていないユーザーインターフェースのものを使用しています。ここでは、これらの画像を翻訳する方法について説明します。</para>
<procedure>
<title>画像の翻訳手順</title>
<step>
<para>まず、画像の翻訳状況を確認します。ドキュメントで画像が使用されている場合、図のように「モジュールの翻訳」のページで PO ファイルの翻訳率の右側にウィンドウを2枚重ねたようなアイコンが表示されています。(代替えテキストは、「ドキュメントの画像を表示」です。)</para>
<screenshot>
<mediaobject>
<imageobject>
<imagedata fileref="figures/figure.png" format="PNG"/>
</imageobject>
</mediaobject>
</screenshot>
<para>このアイコンは、ハイパーリンクになっておりクリックするとオリジナルと日本語の画像が対比されたページが表示されます。</para>
<screenshot>
<mediaobject>
<imageobject>
<imagedata fileref="figures/images.png" format="PNG"/>
</imageobject>
</mediaobject>
</screenshot>
<para>オリジナルの画像に対する翻訳された画像が存在しない場合、「未翻訳」や「曖昧」と表示されます。</para>
</step>
<step><para>オリジナルの画像と同様の場面でスクリーンショットを取得します。適宜、画像処理ソフトで処理し、オリジナルの文書と画像用ディレクトリの関係と同じになるように保存します。(すなわち、オリジナル画像が C/figures/image.png という名前で保存されていれば、ja/figures/image.png として保存してください。)</para></step>
<step>
<para><command>md5sum</command> コマンドを使用して、翻訳した画像の MD5 チェックサム値を取得します。</para>
<screen>$ md5sum figures/figure.png
c932ecb576a04c544fadaf8885492b23 figures/figure.png</screen>
</step>
<step>
<para>PO ファイルの該当画像に関する部分を修正します。msgid の「md5=」の後の部分を前項で取得した MD5 チェックサム値に置き換えた文字列を msgstr に与えます。</para>
<screen>msgid "@@image: 'figures/image.png'; md5=a32ef2d5d2a75737206a394c8183cdf8"
msgstr "@@image: 'figures/image.png'; md5=c932ecb576a04c544fadaf8885492b23"</screen>
<para>「fuzzy」(曖昧)とマークされている場合は、解除してください。(つまり、<screen>#, fuzzy</screen>という行を削除します。)</para>
</step>
<step>
<para>PO ファイルの「新しい翻訳をアップロード」した際にコメント機能を使って画像をアップロードしてください。画像が複数ある場合は、gzip や bzip2 で圧縮された Tar アーカイブ(*.tar.gz、*.tar.bz2)にしてアップロードしても構いません。</para>
</step>
</procedure>
</appendix>
<appendix id="how-to-view-ui">
<title>ユーザーインターフェースの確認方法</title>
<sect1 id="deckard">
<title>Deckard</title>
<para><ulink url="http://deckard.malizor.org/">Deckard</ulink> は、GNOME アプリケーションの UI を表示してくれる、Web アプリケーションです。Web ブラウザーさえあれば、開発版の UI を確認することができます。自分で GNOME アプリケーションをビルドする必要はありませんし、ソースコードを取得する必要すらありません。しかも、ただ表示するだけではなく、UI 上のボタンを押したり、チェックボックスにチェックを入れたり、簡単な GUI 操作もできます。アプリケーションが実際に実行されるわけではないので、気軽に試してみることができます。</para>
<figure>
<title>Deckard</title>
<screenshot>
<mediaobject>
<imageobject>
<imagedata fileref="figures/deckard.png" format="PNG"/>
</imageobject>
<textobject>
<phrase>Deckard, a Web based Glade Runner</phrase>
</textobject>
</mediaobject>
</screenshot>
</figure>
<para>GTK アプリケーションは、XML ファイルで UI を静的に定義できます。この XML ファイルは、<filename class="extension">.ui</filename> という拡張子がよく使用され、UI ファイルとも呼ばれます。Deckard は、この UI ファイルを利用して GUI イメージを構築しています。この XML フォーマットは「GtkBuilder UI 定義」と呼ばれています。詳細については、<ulink url="https://developer.gnome.org/gtk3/unstable/GtkBuilder.html"/> を参照してください。</para>
<para>なお、このガイドの執筆時点で、Deckard には次の制約があります。</para>
<itemizedlist>
<listitem><para>UI ファイルで定義された UI しか確認できない</para></listitem>
<listitem><para>一部のモジュールしか対応していない</para></listitem>
<listitem><para>master ブランチしか対応していない</para></listitem>
</itemizedlist>
<procedure>
<title>基本的な使用方法</title>
<step>
<para>Web ブラウザーを使って、<ulink url="http://deckard.malizor.org/">Deckard のサイト</ulink>にアクセスします。</para>
</step>
<step>
<para><guilabel>Select a module</guilabel> から、表示するモジュールを選択します。</para>
</step>
<step>
<para><guilabel>Select a UI</guilabel> から、表示する UI ファイルを選択します。</para>
</step>
<step>
<para><guilabel>Select a language</guilabel> から、<guilabel>ja_JP - 日本語</guilabel>を選択します。</para>
</step>
<step>
<para><guibutton>Display</guibutton> ボタンを押します。</para>
</step>
</procedure>
<procedure>
<title>自分の翻訳を適用する方法</title>
<para>自分がローカルで編集した PO ファイルを Deckard 上の UI に適用することができます。実際に自分の翻訳を適用したイメージを確認したい場合などに便利でしょう。</para>
<step>
<para>上記、「基本的な使用方法」の手順 1 から 3 までを同様に行います。</para>
</step>
<step>
<para><guilabel>Custom PO file for the selected module</guilabel> の<guibutton>参照</guibutton> ボタンを押して、編集した PO ファイルを選択します。</para>
</step>
<step>
<para><guibutton>Upload</guibutton> ボタンを押して PO ファイルをアップロードします。すると、<guilabel>Select a language</guilabel> 欄の値が、<guilabel>ja_JP - 日本語</guilabel>から、アップロードしたファイル名に変わります。ファイル名のままにしておきます。</para>
</step>
<step>
<para><guibutton>Display</guibutton> ボタンを押します。</para>
</step>
</procedure>
</sect1>
</appendix>
<appendix id="po-editor">
<title>ja.po 編集ソフトウェアの紹介(仮)</title>
<sect1 id="gtranslaor">
<title>Gtranslator 翻訳エディタ</title>
<para>ToDo: Gtranslator の簡易チュートリアルを作成?</para>
</sect1>
<sect1 id="po-mode">
<title>エディタ Emacs の po-mode</title>
<para>ToDo: この辺の事情を確認</para>
</sect1>
<sect1 id="omega-t">
<title>Omega-T</title>
<para>ToDo: この辺の事情を確認</para>
</sect1>
</appendix>
</book>