SonarCloud解析の対象をReleaseからDebugに変更する

[berryzplus]

PR の目的

SonarCloudの解析対象をデバッグビルドに変えることによりテストカバレッジを採れるようにします。

カテゴリ

• ビルド関連
  • GitHub Actions

PR の背景

#1504 (comment) のコメントで報告された問題に対処します。

インライン関数やテンプレート関数のカバレッジが取れていないかもしれません。int2dec や charcode.h の判定関数 などです。

PR のメリット

*インライン関数のカバレッジが取れるようになると考えられます。

PR のデメリット (トレードオフとかあれば)

• 発生している事象は、カバレッジ計測ツールの問題なので、開発元に「不具合」として報告すべきなのかも知れません。安直なワークアラウンドで対応してよいものか、人によって判断が分かれると思います。

仕様・動作説明

アプリ（＝サクラエディタ）の仕様・動作に変更はありません。

SonarCloud静的解析の解析対象をReleaseビルドからDebugビルドに変更します。

そもそもDebugビルドはモジュールにデバッグ情報を含めることで開発中プログラムに潜む問題を検出しやすくするためのものです。Visual C++はモジュール内の特定のアドレス範囲がどのソースコードから作られたかを記録しておくプログラムデータベース(PDB)というものを生成できます。PDBからデバッグ情報を読み取るためのAPIは公開されていて、正しく扱えばReleaseビルドのプログラムのデバッグを行うことも可能です。

静的解析のカバレッジ計測にはOpenCppCoverageを使っています。
このツールもPDBを利用しているんですが、最適化されたビルドへの対応が十分でないようです。（vs2013に特化した最適化対応機能がありますけど現在も使えるかどうかは不明です）

サクラエディタのReleaseビルドは最適化を有効にしているので、OpenCppCoverageでは正しくカバレッジを採れません。

別のツールを探すってのも面倒なので、Debugビルドに切り替えることでカバレッジを採れるようにします。

PR の影響範囲

• 静的解析の解析結果に影響する変更です。

テスト内容

事前に別ブランチで解析を実行し、インライン化されたコードの分カバレッジが向上することを確認しました。
https://github.com/berryzplus/sakura/runs/1756303561

11.2% ⇒ 11.7%

関連 issue, PR

#1504

参考資料

[sonarcloud]

Kudos, SonarCloud Quality Gate passed!

0 Bugs
0 Vulnerabilities
0 Security Hotspots
0 Code Smells

No Coverage information
No Duplication information

[berryzplus]

レビューありがとうございます。
マージしちゃいます。