tmux 2.6 以降において、 Unicode の規格における東アジア圏の各種文字のうち、いわゆる "◎" や "★" 等の記号文字及び罫線文字等、 East_Asian_Width 特性の値が A (Ambiguous) となる文字 (以下、 East Asian Ambiguous Character) が、日本語環境で文字幅を適切に扱うことが出来ずに表示が乱れる等、幾つかの問題が発生しています。
また、 AppImage とは、 Linux 系 OS において、各種ディストリビューションの差異に関わらず、如何なる環境においてもアプリケーションの正常な動作を目指したアプリケーションの配布形式の一つです。同様な目的及び目標を持つアプリケーションの配布形式として、 snap や Flatpak 等が挙げられます。
AppImage は、 snap や Flatpak と異なり、 root 権限を取ること無く、パッケージファイルとして配布されている AppImage ファイルに実行権限を付与し、 AppImage ファイルを直接実行することにより、適切にアプリケーションを実行させることが出来るのが特徴です。
このリポジトリは、端末多重化ソフトウェアである tmux において、前述の各種問題を修正するための差分ファイルである "tmux 2.6 以降において各種問題を修正する野良差分ファイル" を適用した tmux のバイナリコードを起動する AppImage パッケージファイルを生成するための vagrant 仮想環境を構築する Vagrantfile 等を含むリポジトリです。
まず最初に、 tmux の AppImage パッケージファイルを生成するための端末に Vagrant 環境を構築します。 Vagrant のインストールにあたっては、以下の web ページを参考にして下さい。
そして、本リポジトリ内のシェルスクリプト build-appimage.sh
を以下の通りに起動します。
$ ./build-appimage.sh
シェルスクリプト build-appimage.sh
の起動により、tmux 2.6 以降において各種問題を修正する野良差分ファイルを適用した tmux をビルドするための Vagrant 仮想環境が構築され、 Vagrant 仮想環境内にて、 tmux 及び tmux に依存するライブラリ群等がビルドされ、 tmux を起動するための AppImage パッケージファイルが生成されます。
そして、シェルスクリプトが正常に終了すると、ディレクトリ ./opt/releases
以下に AppImage パッケージファイル tmux-eaw-*-x86_64.AppImage
が生成されます。
前述で生成した AppImage パッケージファイル tmux-eaw-3.2a-x86_64.AppImage
を用いて tmux を起動するには、以下の通りにして AppImage パッケージファイル tmux-eaw-3.2a-x86_64.AppImage
にファイルの実行権限を付与して環境変数 PATH
が示すディレクトリに配置します。
そして、以下のようにして tmux-eaw-3.2a-x86_64.AppImage
から tmux
へシンボリックリンクを張ると、コマンドラインから tmux
と入力することで、 tmux 2.6 以降において各種問題を修正する野良差分ファイルを適用した tmux が起動します。
$ cd opt/release
$ chmod u+x ./tmux-eaw-3.2a-x86_64.AppImage
$ sudo cp -pRv ./tmux-eaw-3.2a-x86_64.AppImage /usr/local/bin # (一例として /usr/local/bin 以下に導入する場合を示す。)
$ cd /usr/local/bin
$ sudo ln -sf tmux-eaw-3.2a-x86_64.AppImage tmux
...
$ tmux
...
ここで、 tmux 2.6 以降において各種問題を修正する野良差分ファイルが適用された tmux の使用法の詳細については、 "tmux 2.6 以降において各種問題を修正する野良差分ファイル" を参照して下さい。
tmux 2.6 以降において各種問題を修正する野良差分ファイルが適用された tmux のビルド済の AppImage パッケージファイルについては、以下の URL より配布いたしますので、どうか宜しく御願い致します。
- 野良差分ファイルを適用した tmux を起動する AppImage パッケージファイルの配布ページ
まず最初に、各種ディストリビューションの差異に関わらず、如何なる環境においてもアプリケーションの正常な動作を目指したアプリケーションの配布形式である AppImage を開発した AppImage の開発コミュニティの各位に心より感謝致します。
そして、 tmux に適用するための tmux 2.6 以降において各種問題を修正する野良差分ファイルに関しては、以下の各氏の協力及びソースコードの参考を得ました。以下の各氏に心より感謝致します。
最後に、 tmux の作者である Nicholas Marriott 氏を初めとする tmux の開発コミュニティ及び tmux と AppImage に関わる全ての人々に心より感謝致します。
本リポジトリは、 tmux 2.6 以降において各種問題を修正する野良差分ファイルを適用した端末多重化ソフトウェア tmux を起動するための AppImage パッケージファイルを生成するための Vagrant 仮想環境の構築を行う Vagrantfile 等を含むリポジトリであり、 Z.OOL. (mailto:zool@zool.jpn.org) が著作権を有し、 MIT ライセンス に基づいて配布されるものとします。
本リポジトリの使用条件の詳細については、本リポジトリに同梱する LICENSE
を参照して下さい。