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環境構築
baserCMSの開発はDocker on Vagrant における仮想環境での開発を推奨しています。これにより各開発者の環境は画一的に揃えられ、不具合の再現性を高めることができます。インストーラで一発導入できるMAMPやXAMPPも手軽でいいのですが、LAMPで構成される仮想環境は本番環境に近いため安心です。
HTMLの読み書きやFTPの操作ができる人、一般的なオープンソースCMSのインストールや運用ができる人。プログラミングやサーバ操作などのスキルがなくても理解できるようにまとめました。ターミナル操作に慣れない人でも大丈夫です。
所要時間1〜2時間。ほとんど待ち時間です。以下より手順を說明します。
Macをお使いの場合はOSを最新(Catalina)にアップデートしておかないと、Gitを使う時にxcode関係のエラーが出る可能性があります。「システム環境設定」の「ソフトウェアアップデート」を確認してください。
VirtualBox と Vagrant をインストールしてください。
※Macの場合はHomebrewを、Windowsの場合はscoopを使うと簡単です。Homebrew(scoop)をインストールする手間(文字列をコピペしてエンターするだけ)を含めても簡単です。
https://www.google.com/search?q=%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF+brew+virtualbox
「エラーによってインストールできませんでした」などと表示された場合は上記を確認してみてください。
以下、全てターミナル操作になります。
Vagrantにプラグインを追加します。
$ vagrant plugin install vagrant-vbguest
$ vagrant plugin install vagrant-docker-compose
※先頭の $
は入力しません。これはプロンプトと呼ばれるもので、当ページではこれがCLIであることを示しています。
ターミナルでホームフォルダに移動します。
$ cd ~
▲Macの場合
$ cd %homepath%
▲Windowsの場合
※PowerShellやbashを利用している場合はMacと同様に ~
で移動できます。
次セクションで説明する操作により、ここにフォルダが自動的に作成され、baserCMSの構成ファイル一式が展開されます。
※ホームフォルダでなくても問題ありません。自分が分かりやすい場所で作業をしましょう。
baserCMSのシステムファイル一式と、仮想マシン作成に必要な設定ファイルなどを取得します。
$ git clone https://github.com/baserproject/basercms.git
※ basercms
というフォルダが生成され、その中にファイル一式が展開されます。このフォルダ名は変更しても問題ありません。
※ クローンというのはGit用語で、リポジトリの複製を行なうことを意味します。ファイルの取得のみを行なうダウンロードと違い、ファイル変更履歴などGitの機能まるごと複製します。
$ cd basercms
生成された basercms フォルダに移動します。
そのまま使える雛形がvagrantフォルダにあるので、これをbasercmsプロジェクトのフォルダにそのままコピーします。
$ cp vagrant/Vagrantfile Vagrantfile
dockerフォルダ内の docker-compose.yml.default
を docker-compose.yml
にリネームします。
$ cp docker/docker-compose.yml.default docker/docker-compose.yml
vagrant up
を実行すると、CentOS をインストールし、その上に、Docker や、docker-compose のインストールが始まります。
docker-compose も自動実行しますので、他に何もする必要がありません。
$ vagrant up
※ここで休憩。OSをインストールする処理が始まるため、数分程度では終わりません。画面が止まっているように見えても待ちましょう。
※作成される仮想環境のイメージは、プロジェクトフォルダ内ではなくVirtualBox規定のデータフォルダ内に作成されます。
※vagrant up
は本来は仮想マシンを起動するだけのコマンドですが、初回の vagrant up
は vagrant init
による初期化処理を兼ねます。プリセットされたインストール処理がこの時に実行されます。
vagrant up
が完了すると仮想マシンが完成です。
Vagrantがうまく起動しない場合は、 Vagrantの問題 を参考にしてください。
作成されたばかりの仮想マシンにログインします。
$ vagrant ssh
※普通にsshコマンドでログインしてもよいですが、vagrantを使うと覚えることが少なくすみます。
docker フォルダに移動します。
$ cd /vagrant/docker
composer を実行します。
$ docker exec bc-php composer install --no-plugins
以上でbaserCMSをインストールする準備ができました。
https://localhost/ にアクセスすると、baserCMSのインストーラーが起動します。あとはインストーラのガイドに従ってインストールを進めてください。
データベース情報
name | value |
---|---|
host | MySQL:bc-db / PostgreSQL:bc-pg |
user | root |
password | root |
database | basercms |
無事に管理画面が表示されればインストール完了です。おつかれさまでした!
Vagrantfileが存在するフォルダ(baserCMSのプロジェクトフォルダ)で、コマンドを次のように入力します。
$ vagrant up
仮想マシンを起動します。電源オンと同じです。初回の vagrant up
はプロビジョニング処理(インストール・セットアップのこと)を伴いますが、2回目以降は仮想マシンを起動するだけです。
$ vagrant reload
仮想マシンを再起動します。
$ vagrant halt
仮想マシンをシャットダウンします。電源オフと同じです。
$ vagrant destroy
destroyオプションで仮想環境を削除します。
vagrantの残骸が .vagrant
フォルダに残っているので、.vagrant
フォルダごと削除してください。あとは vagrant up
をやり直せば仮想環境の新規作成が始まります。
https://www.google.com/search?q=vagrant+save+restore
ゲームのセーブ機能のような感じで、仮想マシンの状態を保存しておくことができます。たとえばインストーラの改修を行ないたい場合などは、baserCMSをインストールする前の状態でスナップショットをとっておくとよいでしょう。
データベースの内容は、phpMyAdminで確認できます。
http://localhost:8080/
データベースの内容は、pgAdminで確認できます。
http://localhost:10080/
baserCMSが送信したメールは、MailCatcher で確認できます。
http://localhost:1080/
自己証明書によってSSL通信で確認できます。
https://localhost/